誰が特許を受けられるのか

発明した人 or 発明した人から権利を譲り受けた人

知恵を振り絞った人が発明をした人である。

誰が本当に知恵を振り絞ったどうかの判断は難しいと思います。逆に、発明者とは認められない以下の例を確認してください。

監督者

*進捗管理をした人
*一般的助言をした人
*一般的課題を提示した人

補助者

*実験データをまとめた人
*言われた通りに実験をした

援助者

*研究資金を投資した人
*設備を貸した人
*研究開発を依頼した人

発明をした人から権利を譲り受けた人とは

発明をした人から「特許を受ける権利」を譲り受けた人も特許出願できる。

①発明を完成させたときに発明をした人(右の青井さん)に『特許を受ける権利』が発生します。

②青井さんはこの権利を左の黄色井くんに譲ることができます。

③権利を譲り受けた黄色井くんは特許出願をすることができます。

💡複数人で協力して発明した場合💡

知恵を振り絞った全員に特許を受ける権利が発生します。この発明で特許出願するためには全員の連名で特許出願する必要があります。ちなみに、他の発明者から特許を受ける権利を譲り受ければ連名でなくても出願することができます。

サラリーマン発明者の場合は要注意

特許を受ける権利が会社に発生する場合がある。

雇用主は、従業員が発明をしたときに発生した特許を受ける権利を、その雇用主のものとする勤務規定を定めることができます。この勤務規定を定めることができるためには以下2つの条件を満たす必要があります。

💡職務発明の取扱規定を定める条件💡

①従業員が職務上した発明であること

②従業員にご褒美を与えること

従業員が職務上した発明とは

その発明をすることを雇用主から期待されていた発明をいいます。この発明を職務発明といいます。

💡職務発明の例~食品会社お菓子開発担当 青井さんのケース~

青井さんは、舐めるたびに味が変わるキャンディーを発明しました。この発明は職務発明です。なぜなら、青井さんをお菓子開発担当としていることから、雇用主は青井さんがキャンディー(お菓子)の発明をすることを期待しているからです。

💡職務発明ではない例~ゲーム会社ゲーム機開発担当 黄色井くんのケース~

黄色井くんは、舐めるたびに色が変わるキャンディーを発明しました。この発明は職務発明ではありません。なぜなら、雇用主は、ゲーム機開発担当の黄色井くんがキャンディーの発明をすることを、期待していないからです。

従業員にご褒美を与えるとは

お金を与えるだけではなく、昇進や留学をさせてもよいです。従業員が職務発明をした場合には、雇用主はその従業員にこのご褒美を与える必要があります。これにより、雇用主は上述する職務発明の取扱規程を定めることができます。

誰が特許を受ける権利を持つ?

☑職務発明の場合

  ☆取扱規定あり

    ☞雇用主に発生

  ☆取扱規定なし

    ☞従業員に発生

☑職務発明ではない場合

    ☞従業員に発生

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